月曜日, 9月 15, 2008

【iPhone】 iPhoneの役割とAndroid このエントリーを含むはてなブックマーク


 9/12 Androidの会が発足された。しかし丸山先生はどこにでも顔を出すなあ。

日本Androidの会
講演資料

 Andriod Market Place WGの発表資料には、「AppStoreだけでは、すべての提供者・消費者のニーズを満たせないため、コンテンツの種類やポリシーごとに複数のMarketやStoreが並存する方が現実的」とある。

 私はこの意見に大賛成。

 iPhoneはクローズドな環境ゆえ支持されず、もしかしたら最後は負ける運命にあるかもしれない。特に最近は消費者の反発が大きいようで、だんだん魅力が薄れてきた。

 しかし大成功はしなくても垂直統合のコンセプチャルなプロトタイプにはなりえる。
 iPhoneの垂直統合モデルに対してAndroidは水平分業の立場。垂直統合と水平分業については、先の記事で引用した江島さんの記事をもう一度引用したい。(熱烈なiPhone支持者の記事を引用してしまい申し訳ないが・・)
 要は、iPhoneのモデルをイメージしながら、Androidで水平分業をすすめていけばよいのだ。MacをイメージしながらWindowsが発展してきたように。

<iPhoneという奇跡より>

あらゆる革新的な製品は垂直統合モデルから誕生します。いかに最後は負ける運命であっても、OASYSが載った富士通や一太郎が載った日本電気のようなモデル、つまりハードウェアからアプリケーションまで一体化された斬新な体験によって、新技術に突破口が開けるのです。
まだ世の中に存在しない斬新なものの価値を信じて何かを作り上げることは、多くの関係者が寄り集まらないと何もできない水平分業モデルでは不可能なことです。そして、多くのトライアンドエラーと死屍累々の中から生き残り、大きなマーケットを作り上げた本物の技術だけが、反復作業を繰り返す学習効果によって徐々にモジュール化されコンポーネント化されて水平分業へと移行していき、増大する市場スケールに対応できるようになっていくのです。この順番だけは、過去一度も狂ったことがありません。垂直統合で生まれたMacがなければWindowsは存在しなかったし、水平分業の Windowsが登場しなければパソコンというものの一般への普及はなかったでしょう。そのどちらかだけに重きを置くのは誤りですが、鶏と卵のどちらが先かといえば間違いなく卵です。


2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

App Storeのダウンロード数は既に一億を超えてるんだけど、どうやったら支持されていないという脳内変換が成り立つのか疑問。既に4000を超える勢いのアプリケーションに対して、具体的に満たせていないニーズとは何でしょうか?

オープン性=普及という思考は例えばウェブサービスに関して言えばその通りだけど、(因みにiPhoneとAndroidは同じWebKitエンジン)オープンな端末だから普及するという根拠は? 実際LinuxはWindowsはもとより、Macよりも普及していないし、iPodはよりオープンなWindowsMedia機よりも大きな存在になっている。(iPodのサービスがクローズドだからユーザーにそっぽ向かれて普及しないなんてちょい昔は定説だった)

それに加えて、NokiaのSymbian端末や国内キャリアのサービスなども一定の審査を経たのちにアプリを承認するプロセスなのに対して、Androidを導入することで、一気にオープンになると錯覚していませんか? オープンになるからキャリアは3Gネットワーク経由のVoIP通話も携帯のモデム化も許容してユーザーの要望を満たせるようになる? DRMは排除して全てのコンテンツが性善説の元に配布されるようになる? 端末ごとの解像度やスペックに関係無くアプリの高い互換性を維持できる? 現実的には、Androidは多くのLinuxプラットフォームの一つに過ぎないし、その使い勝手(UI)やオープン性はキャリアに依存してる。加えてGoogleの思惑は自社のサービスを利用させることであり、例えばiPhoneでは全て実現してたりもする。

Androidは汎用性も重視しているので、iPhoneのように尖ったことも出来ない(例えば最大5点同時認識のマルチタッチとそれを前提としたアプリ開発)、クローズドだから昔と同様に負けるという思考自体が時代遅れだと思う。何故ならば、ウェブもファイルも通信の規格も標準規格化があってデータ互換性は昔とは状況違うから。ハードの仕様なんてほとんど共通化されて違いを生まないから。Androidはキャリアにとってオープンなのであって、決してユーザーにとってという意味ではないから。(例えばドコモのAndroid端末はOSの上にドコモ版UIとiモードを載せたものになると断言してもいい。)

大抵のユーザーはオープン性なんてどうだっていい。アプリが豊富に揃っていて、簡単に導入できて、実用になればどうだっていい。それはWindowsやiPodが証明してる。

takezaki さんのコメント...

>具体的に満たせていないニーズとは何でしょうか?
ローカライズの要件ですね。言語というより文化のローカライズ。あるいは既製品とオーダ品の違い。3ヶ月程度の短いスパンで新型携帯が次々に発売される日本はオーダ品が買える様な状況。自分好みのカスタムされた携帯が選べる恵まれた携帯天国です。逆にこれがiPhoneだけになった世界を想像してみてください。何が楽しいのですか?ガラパゴスは価値であるという見方はできませんかね。

>Androidを導入することで、一気にオープンになると錯覚していませんか?
これは楽観的に考えています。iPhoneのモデルに他社が追随するのは時間の問題でしょう。(根拠はありませんけど・・)

>DRMは排除して全てのコンテンツが性善説の元に配布されるようになる?
性善説になるとは申しませんがPC環境と同等の世界(インターネット)になるのでしょうね。

>クローズドだから昔と同様に負けるという思考自体が時代遅れだと思う。
いいや。クローズドは負けます。
iPhone互換機を他社が作れたら話は別ですが。

>Androidはキャリアにとってオープンなのであって、決してユーザーにとってという意味ではないから。
これはよく見ていかないといけないですね。必ずしもユーザにとってオープンである必要はありませんが、私のような小さなところがビジネスに参入できるようなオープン性があれば十分です。

>大抵のユーザーはオープン性なんてどうだっていい。アプリが豊富に揃っていて、簡単に導入できて、実用になればどうだっていい。
同感です。

以上、コメントありがとうございました。

 
© 2006-2015 Virtual Technology
当サイトではGoogle Analyticsを使ってウェブサイトのトラフィック情報を収集しています。詳しくは、プライバシーポリシーを参照してください。