月曜日, 9月 08, 2008
【EC開発体験記 -マーケティング-】 どうして売るのかを考える
マーケティングって何だろうか。
それは、宣伝・集客や販促活動で、商品開発や物流と並ぶ重要な企業活動である。しかし、ダイレクトマーケティングにおけるマーケティング活動はもう少し踏み込んだものになる。もし、レスポンスがカタログ制作コストに見合わないのであれば、お金をばらまいているのと同じで大赤字となる。なので、顧客の特徴や傾向など様々な過去の情報を分析して誰にどれだけ配布すればいいかを考える必要がある。
つまり、商品開発では「何(what)を売るのか」、物流では「どうやって(how)売るのか」を考えるのに対して、マーケティングでは「どうして(why)売るのか」を考えることになる。
私はプロジェクトに関わるまで、「どうして(why)売るのか」を真剣に考えることはなかった。それは消費者が決めることであって、売れるものは数を揃えればいいし、売れなくても数点だけ揃えればいいと単純に考えていた。いわゆるアマゾンのロングテールビジネスをイメージしていたのだが、これは強力な集客力があってはじめて成り立つモデルであり、知名度のない弱小ECサイトがやるには無理があった。少なくとも弱小ECサイトはこのような受け身的な考えでは商売が成り立たないので、なるべく購入意欲をもった人の目に商品を触れさせる努力をしなければならない。それで商品の魅力を最大限に表現したカタログやDMを使うことになるのである。実はカタログの商品はいつでもWebから購入できるのだが、カタログを新しく制作して配布すると、その配布部数に応じて受注は伸びるから不思議である。また、過去に買ったことがある人のレスポンスがほとんどで新規のお客様は少ないのも特徴だ。
カタログ販売を中心としたダイレクトマーケティングでは、カタログ制作費用やDM費用などのコストが収益に大きく影響する。買ってくれる見込みのない人にカタログをばらまいても無駄なだけなので、顧客の反応・傾向などの情報を分析して、誰にどのように売っていくかをよく考え、予想されるレスポンスを数値化し、収益性があるかどうか判断することになる。また、カタログ費以外にも物流費や間接費といったコストも含まれるので、それらを1品単位に落とし込んだときに儲かるかどうかを考え、本当に売るべきかを判断しなければならない。それがマーケティングである。
ダイレクトマーケティングのビジネスモデルという意味では以下のサイトが参考になる。
ダイレクトマーケティングはフローでなく、ストック型のビジネスモデルである!前編
ダイレクトマーケティングはフローでなく、ストック型のビジネスモデルである!後編
また、システムにおいては、お客様のレスポンスを分析できるマーケティングツールが特に重要になってくる。もっとも、購入に至らないまでも「寄りつき」状況を把握したり、「欠品」によってロスとなった状況なども取得できなければならないのはいうまでもない。
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