金曜日, 8月 29, 2008
【雑記】 AtomPubは学習コストに見合わない例
ちょうど今、はてなの情報をみてたら、はてなダイアリーAtomPubを公開しました(開発者向け情報)とあった。
AtomPubも、あくまで個人的な意見ではあるが、コスト対効果という点では見合わないと判断した仕様である。冗長な部分は削り、定義すべきは明確に定義すべきであるが、今はお世辞にもそうなっていない。
はてなの実装はシンプルなので評価できるが、そもそもAtomPubの仕様自体も、これぐらいで十分だったのではないかと思う。いい機会なので、AtomPubの不満を列挙してみる。
1) Service、Workspaceの意味が曖昧で不十分。どうせなら再帰的な構造を許すべき。親子関係、すなわち、Workspaceの下にWorkspaceを持てる親子関係が作れるといいと思った。そうすれば、Workspaceをファイルシステムのディレクトリのような構造にできるのに。それから、URLのスラッシュで下の階層を示すとか、ServiceやWorkspaceとのマッピングについて、CoolURIを考慮した踏み込んだ定義が欲しかった。
2) WSSEを標準と明言すればよかった。最もシンプルで実用的であるにもかかわらず正式に採用されていない。現状のサイトの実態を見て欲しい。WSSEのトークンの作成方法一つとっても様々な実装があって混乱しているというのに・・・。それをAtomPubがやらんで誰がやる?
3)エントリーの抽象化が不十分。AtomのエントリーはCGMの一つと思わせるに至っていない。AtomPubはリソースの操作をエレガントにできてはじめて真価を発揮すると思う。抽象化ができず、Atom(Syndication Format)の操作のみであるなら、GDataAPIと互換性を持たせてくれた方が(クライアントを開発する側としては)ありがたい。AtomPubとAtom(Syndication Format)は、本当は別々の仕様なのにもったいない話である。
だいたいこんな感じかな。学習コストと効果という観点でいえば、現状のAtomPubを使うのはないだろうなと、あらためて思った次第である。
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