あの、Don FergusonがIBMを退社してマイクロソフトに入ったという噂(※)がある。WebSphereを作り、今でもSOAのキーパーソンである彼がなぜIBMをやめなければならなかったか。詳しくはよく分からないが、本当にこの業界はこの手の話が多い。(※事実かどうかはまだ分かりません)
私がIBMにいたころは、戦略を考える際には、常に彼のことを念頭に置いていた。彼が今何を考えてどうしたいのか。皆で議論しても埒が明かないときは、彼の言葉を信じてそれに従った。まるで神のような絶対的な存在であった。私がIBMの事例を誰よりもはやく作れたのは、彼のおかげかもしれないと思っている。自慢話ここから==>
ちなみに、WebSphereを日本で最初に導入した実績を作ったのは私である。1997年であったがFirst Referenceにすることができた。それから、同年クロネコヤマト様の荷物追跡システムを設計し、2002年、Webサービスを使って連携するシステムを作った。1999年には東京海上様の代理店検索システム、2001年にはKDDI様のPayCounterシステムではSOAP認証を作った。2000年には岡村製作所様でIBM初のEJBによるWebEDIシステムを作った。また、RTS様で業界初のUDDIシステムmabotを設計した。
東京海上様の代理店検索システムは、全国の代理店情報を地図上にプロットして紹介する、いわゆるマッシュアップのはしりのようなシステムだ。MapFan様の地図を利用させていただいたのだが、最初の企業ユーザだとおっしゃっていたので、私が一番最初であることは間違いない。そのアイデアを転用して、2004年、XMLコンソーシアムでiPlatを設計した。これが出来上がるころに、googleマップがUSでオープンになって話題になったが、私たちはそれに刺激されながら作業していたのを覚えている。このときはまだAJAXもWeb2.0も騒がれていなかった。
<== ここまでが自慢話 このように、業界初のものを多く手がけることができたのは、恩師であるIBMの中島DE、それから、Fergusonの慧眼のおかげであった。本当に感謝しているが、こんなに簡単にやめられるなんて、寂しいかぎりである。(よく考えたら人のことは言えなかったりする) IBMは最近、あまり評判よくないようだから、特に、日本IBMについてこの先心配である。
追記:
Google AJAX Search APIを担当するテクニカルディレクターは、かつてMicrosoftの一流エンジニア だったMark Lucovsky氏だ。
こちらはこちらで大変なのね。
もういちど、Fergusonの本を紹介しておこう。
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